俳壇 歌壇 懇親の集い
アルカディア市ケ谷で例年の本阿弥書店による「俳壇 歌壇の集い」があり、中井愛と出席する。
俳人、歌人も一緒のパーティなので、会場はいつも大変にぎやかである。
能村研三氏、宗田安正氏、雨宮きぬよ氏、斎藤慎爾氏、村上喜代子氏、などなどいろいろとご縁のある方に会場につくやいなやお目にかかる。
装丁家の菊地信義氏
も見えていて、ご挨拶をする。今は、「俳壇」「歌壇」の表紙の装丁をなさっているとのこと。並べられているいろいろな刊行物をじっと見ている様子は眼光するどく、やはりプロの顔つきであった。
ながらみ書房の社主で歌人の及川隆彦氏に会う。及川さんは、わたしが20年ほど前に独立しようと思った時にいろいろと相談にのってくださった方である。その時はほぼおひとりで「ながらみ書房」をやっておられたのだ。小さな事務所で、車の往来の音が激しく、私はすこしおどおどしながらいろんなお話をうかがったのだ。
今日もあちらから声をかけてきて下さって、いろいろとアドバイスをいただく。
「ながらみ書房」は歌集出版を中心に「短歌往来」という総合誌も出しておられて、短歌の世界ではよく知られた出版社である。
斎藤慎爾氏にも久しぶりにおめにかかる。仙川に一度いらして下さったことがあり、今度は私が斎藤さんの地元でもんじゃ焼きを御馳走になるという数年来の約束があるのだが、まだご馳走していただいてない。
「今年こそ」という斎藤さんの言葉を信じて、
今年は御馳走していただきます。斎藤さん。
斎藤慎爾氏は出版業界のなかで私が尊敬するお一人である。
今日の午後は装丁の君嶋真理子さんが来る。
あいかわらず元気でくったくがない。
装丁をしながら、いつの間にか話題はお酒のこと。
君嶋さんは無類の酒好き。
結婚前に、夜中までバーをはしごして、自転車にのって帰る途中、電柱に激突して顔をはらし青あざをつくって仕事に来たときには「こんなことで嫁にいけるのか」と心底心配したが、あろうことか素敵な新聞記者と数年前に結婚した。しかも出逢は飲み屋というのだから、青あざも無駄にはならなかったというべきか。なんともいやはやである。
今日はさかんに「ワインは水みたいなものよ」と豪語。
君嶋さん、ワインは水ではなく、お酒です! と私は言いたい。
(山岡喜美子)