各新聞の紹介記事いくつか

fragie2005-12-27


今日で仕事納め。皆朝から慌ただしく仕事をしている、そうして午後からは大掃除。
一年の垢をおとすべく、でも私の机の廻りにあるいただいたままで返事も書いてない書籍の山。
ウーム、申し訳ない……。


各新聞に小社の本が紹介されている。

まず、日経新聞、12月25日に正木ゆう子氏が、同年代の句集として

田中裕明句集『夜の客人』 「心打つ田中の遺書」
奥坂まや句集『縄文』   「スケール大きい奥坂『縄文』」

の2冊を上記のような表題とともに取り上げて下さった。

同じ日、毎日新聞では小川軽舟氏が、2005年を回顧するかたちで、田中裕明句集『夜の客人』、深見けん二句集『日月』、和田悟朗句集『人間律』、奥坂まや句集『縄文』をとりあげている。
なかでも。『夜の客人』は今年最もすぐれた句集の一つとし、田中裕明の死は惜しまれるが、田中の死後、彼の作品を語ることによって静かな連帯感が生れたと記している。そしてその連帯感を生みだしたものは田中裕明の作品の姿勢への共感であると。
 


昨年の今日27日に『夜の客人』は京大病院に入院中の田中さんの元に届けられた。
田中さんからは暖かな心の籠った言葉をメールでいただいた。
そうして、それが、彼からの最後のメールとなったのである。


もう一冊、読売新聞でこちらは詩集。

森山 恵詩集『夢の手ざわり』

詩人の辻井喬氏による詩評であり、
「作者は生きるための或るもどかしさを必死に追いかけている。現在と夢に境がないように生と死にも境がないことを知った時、作者の詩人としての時間が動き出したのだろう」

と、森山恵さんの詩人としての出発のありようを鋭くとらえていると思う。

森山さんが、詩の原稿を持って、ふらんす堂にいらした時のことは記憶に新しい。傷つきやすい美しい白鳥のような方だった。


今日は大掃除を済ませたあとには近くの中華屋さんで忘年会。
女だけでワイワイと楽しく飲む予定。
              
                 (山岡喜美子・記)