『うらしろ』の装丁

fragie2006-01-31


 江村晴子さんという20代の新鋭詩人の句集を間もなく刊行する予定。
 その装丁を北見俊一さんにはじめてお願いする。
 

 詩人有働薫さんの詩集『ジャンヌの涙』の装丁、造本をてがけた方である。
 『ジャンヌの涙』をいただいた時、その造本の美しさに胸を打たれた。こんな本造りをされる方がまだおられるということに感動した。私がずっと心のなかであこがれていた、そんな本が美しい意匠をまとい目の前にあった。紙の温もり、活字の美しさ、贅沢で上品な箔押し、人間の手が丹念につくりだしたものである。この本を作っている人の手の動きがあざやかに見えるようなしつらえの本。ヨーロッパの中世の香りがするような書物…。
 
 
 この度江村晴子さんの詩集の装丁を北見俊一さんにお願い出来た。昨日装丁が出来上がってきたのであるが、やはり思い切ってお願いして良かったと心から思った。北見さんはご自身で製本もなさるという本造りに徹した方なのであるが、今回は諸事情により装丁のみをお願いした。
 
 数週間後には『うらしろ』が出来上がってくる予定。
 なんだかとても楽しみ。


 俳人の満田春日さんより俳誌「はるもにあ」をいただく。
 この度創刊されたのである。
 春の到来を感じさせるようなグリーンの色が眩しい俳誌だ。
 すみずみまで神経がいきわたっていて、満田さんの「はるもにあ」にかける志がにわかに伝わってくる一誌である。                                   (山岡喜美子)